どちらも人気のある路線である井の頭線と小田急線が通る、下北沢。
かつてはとても人気のあった下北沢ですが、近年ではベスト10どころかベスト20以下という状況です。なぜ人気が急落してしまったのでしょうか。

下北沢（通称：シモキタ）の一番の魅力といえば、街中に見える文化祭のような雰囲気です。エリア内には、様々な規模の劇場があり、演劇を目指す若者にとってシモキタは聖地。有名俳優や女優が、飲食店にいたり、定食を食べているところに会うということも少なくはありません。また、たくさんのライブハウスが存在していて、楽器を持っている少年少女が街中にたくさんにいます。そして古着屋、中古レコード屋、古本屋などもたくさんあり、サブカル好きにはモッテコイの街です。

交通アクセスの利便性も良いです。渋谷まで京王井の頭線の急行で1本、新宿まで小田急線で10分ほどです。下北沢の住民と親和性が合いそうな吉祥寺エリアまでも井の頭線で20分ほどでアクセス可能です。道も狭くて一方通行が多いので、歩きや電車を使うのが良いでしょう。

どちらの沿線も沿線には大学がたくさんあって、若い方が下北沢に集るのは分かりますが、ここ最近では、下北沢駅の乗降客数がかなり少なくなっています。小田急線の乗降客数は、前年比-5.2％と、大幅に減り。その要因は、2013年に実施されたホーム地下化が影響していると考えるべきでしょう。上記により線路は地下深くなり、乗り降りや乗り換えの便利さは悪くなりました。

ホーム地下化を免れられなかったことは事実です。今までの地上ホームはとても狭く、ホームにはいつも人がたくさんで危ない状態で、電車の警告音は頻繁になっていました。開かずの踏切問題もありました。混雑時に電車がさばききれないため、複々線化は沿線住民の願いでした。将来的には実施しなければならなかったことなのは事実です。

ですが、結果的に人々が、下北沢を避けるようになったのかもしれません。下北沢で下車していた人は、ホームから伺える下北沢の風景や街を行く若者を見て、「下車してどこか行こうかな」「メシでも行こうかな」と思うこともありました。

なんとも、下北沢が普通のエリアになってしまうのはさびしい限りです。

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